2008年11月12日水曜日

身体の寿命と、氣の寿命



 東洋医学でいいます「氣」(身体・こころの活動するすべてのエネルギー)を脉診を診ていて考えることですが、氣の寿命より身体の寿命が延び、身体・精神ともに衰弱した状態で最後を迎えることとなられる方が、多いように思われます。

 以前は氣の寿命の方が身体の寿命より短いことが多く、寝たきりなど身体・精神活動の低下が著しい状態が長く続かなかったと考えています。

 私としても両親や大切な方々が、長生きされることを心より願っております。しかし、生きがいを感じられる程度に,身体もこころも活動できる様、養生が必要です。
人は歩く、感情がでるなどしていなければ、廃用症候群。エコノミー症候群など生命維持に支障がきたす恐れがあります。人は動かなくてはいけない様に出来ている。

 現在、言われる「元気」とは本来の状態より「過活動」なことに重点が置かれているように感じます。味覚にせよ精神的興奮にせよ、以前よりも激しく、身体・こころに対し過活動を促し、身体の寿命が伸びているのに、氣の寿命が最後まで持たなくなると考えます。
 
 身体的・精神的に「疲れた」と、からだからのメッセージに、時には安静にされ、答えてあげることも大事です。今、元気に見せるために将来のエネルギーを消耗させない・・・地球のエネルギー問題と同じです。コントロールされることをお勧めいたします。

 昨年の東京のシンポジウムで帯津 良一先生がおっしゃられていました。
「死ぬにも大きなエネルギーが必要です。死ぬまで養生が大事」

青龍サコダ鍼灸治療院 迫田 敬一