先日、奈良の大和八木で夜に講演会があり、少々懇親会に参加した後、近鉄特急で京都まで帰ってきました。
時間が夜遅かったこともあり、車両内の前方に数人のお客がいる以外、ほとんど乗客はいませんでした。
私は、携帯電話で駅までむかえに来てもらえるよう自宅に電話をしていたのですが、そのときたまたたま特急券を拝見します、と言いながら車掌さんが来たので、電話をしながら特急券を見せました。
すると、当然のごとく?「携帯電話は、デッキでお願いします」と注意をされました。その場は、それで終わったのですが、私にはふと疑問が沸いてきました。
なぜ、デッキで携帯をかけないといけないのか?という疑問です。もちろん決まりだからと言えばそれまでですが、車内放送では、「周囲の方の迷惑になるので、携帯電話はデッキでお願いします」という放送が流れていました。
でも、今乗っている車両にはほとんど乗客はいなのだから、周りの人に迷惑をかけることはないのになあ‥と思ってしまいました。
何のためにデッキで携帯をかけないといけないのか、という本来の目的を考えると、何ともしっくりこない注意のされ方でした。
同じようなことが居酒屋でもありました。個室を借りて十数人で楽しく宴会をしていました。個室は2時間です、と言われていたので、それは了解していたのですが、その日は日曜日の夜だったせいか、お客さんはガラガラでした。他の三つの個室もすべて空いていました。
ところが、2時間経った段階で、時間ですと言われ、会計の伝票を持ってこられました。私たちはちょうど盛り上がっており、もう少し飲んだり食べたりしたいと思っていたので、私は責任者を呼ぶように言って、話をしました。
「2時間制というのは、できるだけお客の回転をよくするためだというのは十分に理解していますが、今日のようにガラガラの状況で、なぜ、もう少しいてはいけないのでしょうか?私たちがこの部屋で、もうしばらく飲み食いすることで、お店にどのような迷惑がかかりますか?私たちを不快な気持ちにさえ、追い出すよりも、このままいさせてもう少し売り上げを上げた方がお店にとってもよいのではないでしょうか」
このように言うと、「分かりました、このまま飲んでいただいても結構です」ということになり、その後1時間半ほど、宴会を楽しませてもらいました。
車内での携帯の使用にせよ、宴会の2時間制にせよ、すべてマニュアル通りに動いていると思うのですが、なぜそのようなマニュアルができたのかを考えながら行動すべきではないでしょうか。
マニュアルは大切ですが、マニュアルに振り回され、本来の意味を見失うことことになっては本末転倒になってしまいます。まさに部分ばかりに目がいってしまい全体が見えなくなっている状態です。常に全体的な視野に立ったものの見方をしながら行動したいものです。
ちょっぴり不満を言わせてもらいました。