2010年11月7日日曜日

微分、積分、全体論




ホリスティックの考え方の基本はホーリズム(全体論)だと聞いた。
で、この全体論では、「全体は部分の総和より大きい」らしい。

これが良くわからない。
少なくとも、はいそうですかとすぐに納得できるものではない。
どうゆうこっちゃ? なんでやねん? と突っ込みたくなる。


先日、統合医療学会のセミナーに行った。
統合医療は、英語ではintegrated medicine という。
これは、「積分」という事らしい。

足し算ではなくて、積分?
さらにわからなくなる。


風呂にはいりながら、40年近く前に習った数学のおぼろげな知識をたどり始める。

y=x3乗+a
という方程式があったとする。

微分とは、このxを限りなく小さくしたときのyの変化率・・だったと思う。
で、微分すると、 dy/dx=3x2乗 となる。

積分は微分の逆なので、3x2乗 を積分すると、
∫3x2乗 =x3乗+C
と習った・・はずである。

このCというのが、名前は忘れてしまったが、決められない定数である。
C?? なんだかわからない存在である。

湯けむりの中でさらに考える。

y=x3乗+aを微分して、dy/dx=3x2乗  となったとき、3次元から2次元に次元が下がり、定数aはどこかに消えてしまった。

逆に、3x2乗 を積分した時に、2次元が3次元になり、Cというものが出現した。
・・・・・

そっ、そうか!

物事を細かく細かく分けて分析的に考えるのは、微分と同じことだ。
つまり、近代科学の分析的思考を続けてゆくと、いつのまにか次元が下がり、元々あった何か、つまり定数aがどこかに消えてしまう。

人間を物質の集合体とみなして、分けて分けて考えてゆくと、いつの間にか、心とか魂という大切な存在が見えなくなってしまうのは、こういうことなのだ。

逆に、積分をすると次元が上がり、今までなかった何か、つまりCが出現する。

つまり、統合医療が、ホリスティック医学がその姿を現すと、今までよりも高い次元になり、かつ今までなかった何かが出現するのだ!
だから、全体は部分の総和より大きくなるのだ。


「わかったぞ!」と言って、風呂から裸のまま出て近所を走り回る。
という、アルキメデスのまねこそしなかったが、妙に納得出来てしまった。

少なくとも、次回の概論講座のネタには出来そうだ。

でも、積分ってどうやってするのだろう?

愛場庸雅