2009年9月5日土曜日

高校生クイズからの学び

先日、高校生クイズという番組を見た。
最初は、単なるクイズ番組として軽い気持ちで見ていたが、
いつの間にかのめり込んでしまっていた。

全国から、勝ち抜いてきた50校以上の高校が、3人1組のグループで
クイズを競うというものだ。
予選は50問の問題を解き、正解率の高いトップ8校が残った。
しかし予選と言っても、とて並の人間がわかるような問題ではない。
予選の第一問が、火星で最も高い山は何か?であることからも、
そのレベルの高さがうかがい知れる。

そんなの知っている高校生なんているの?と思って見ていると、
何と7割近くの高校が正解だった。
あまりのレベルの高さに驚かされた。
結局、予選50問中42問正解した鹿児島のラ・サールがトップだった。
2位は、40問正解で奈良の東大寺学園だった。

いつもは9時頃には寝る私だが、
結局この日は、すべてが終わる11時まで見てしまった。
つい引き込まれてしまったのは、
その知識量のすごさに感嘆したのは言うまでもないが、
それ以上に、彼らのこのクイズに取り組む真剣な姿勢だ。

準々決勝は早押しクイズの、対抗戦だった。
どの高校もかなりレベルが高かったが、
敗れた方のチームのメンバーはその場で泣き崩れていた。
それだけ、真剣にすべてのエネルギーを注ぎ込んでいたのだ。

どのチームが勝ってもおかしくない状況であり、
みんな自信を持っていた。
だからこそ、敗れたチームの悔しさも人並みではなかったように思う。
まさに、全身全霊をつぎ込んで取り組んできた表れだ。

最後の決勝は、ラ・サールと東大寺学園との一騎打ちになった。
難問中の難問を次から次へと答えていく。
10問先に正解した方が優勝だったが、これでは決着がつかなかった。
その後17問目くらいで決着がついた。

決勝戦に先立ち、両チームがひと言ずつ言葉を書いて掲げた。
ラ・サールチームが掲げたひと言は「覇」であり、
東大寺学園が掲げたひと言は「和」だった。
知力では、ほとんど差がない両チームであったが、
掲げた言葉に、この両者の根底にある信念の違いをかいま見た気がした。

この番組を見て、物事に取り組む真剣さに心打たれた。
ただ単に、知識量が豊富だとか、頭がいいと言うだけではない。
まさに一つのことに打ち込む姿に心打たれたのだ。

翻って考えてみるに、自分はそこまで
真剣にものと後に取り組んでいるのだろうか、
という思いが頭をもたげてきたのだ。
それなりにがんばっているとは思うが、彼らに比べればものの比ではない。

そして東大寺学園が掲げていた「和」という言葉。
いくら一人でがんばっても、それには限界がある。
しかし仲間がいれば、そこには総和以上の力を発揮することができる。
まさにホリスティックの言葉が意味するところだ。

無我夢中で物事に取り組む、その熱意と、
つながりを大切にする和の心、
ホリスティックの原点もここにあるんだと、
改めて認識させられた番組だった。