2010年5月9日日曜日

まだまだ、犬の骨折



傷が治らない。
手術をして入れた金属プレートの深部に感染を起こしたようだ。
初めに切開したところが、何カ月もたってから再び開いてしまった。

一旦開けて、大量の膿を出す。
洗浄して抗生物質を注入する。
黒田光線をあて、創を閉じさせる。
でもしばらくするとまた化膿する。
その繰り返し・・・

根治のためにはもう一度開けてプレートを取り除くしかないが、
それをすると2か所もある骨折部位はどうなるのか?
傷が治る保証はない。
さらにもう一度手術するには、体力も必要だ。
「まあ元気やし、悪くなったら洗うか・・」で様子を見ることにした。

ところが
ある時から、化膿しなくなった。というより頻度が減った。

家に長い時間飼い主がいると、化膿が減る。
逆にかまってやらないと、化膿するようだ。
どうも、飼い主と一緒にいる時間というものは、抗生物質よりも効果がありそうだ。
心のエネルギーの強さを思い知らされる。

無病息災ではなく一病息災という言葉がある。
病気が、犬の心の状態を教えてくれる。
治りにくい、時々化膿する傷があることが、体調のバロメーター。

病気があることが、実は健康なのだ。
傷は治してしまわない方が、この犬にとってはかえって幸せなのではないだろうか?

愛場庸雅