2011年2月24日木曜日

第37回コアの会学習会

第37回学習会

平成23年3月26日(土) 午後3時~午後5時
                   
場 所 : 慈恵クリニック
      奈良県大和郡山市小泉町東1丁目8-7
     (JR大和路線大和小泉駅、徒歩1分)
      参加者が多ければ変更します

講    師  真言宗醍醐僧侶、験門阿闍梨、松本真弘氏
 

学習予定内容 2011年新春特別講演会

コアの会でいつもお世話になっている与乃登さんが、3年間の厳しい修行
を終えられてこの度阿闍梨になられました。コアの会は久しぶりですが、
これを記念して新春特別講演会を開催したいと思います。
多数のご参加をお願いします。 m(_ _)m


1.タイトル 世紀末に生きることについて考える!
        来年2012年を迎える今年をどう生きるか!

・この時代を選んで生まれてきた目的は?
・信仰心やスピリチュアルな心を持つ意義は?
・混沌の世の中を幸せに生きるには?
・思いを残さず上手く死ぬためにはどうしたら良いか?

後、私が体験した修行や密教の話を簡単にしてみたいと思います。


2.懇親会


参 加 費
2000円(一般 おやつ代等含む)
1000円(慈恵クリニックの患者さん、コアの会会員、ホリスティック医学協会会員)


定員 :20名

申込 :慈恵クリニック
    TEL. 0743-57-6131
    yamada@jikei-clinic.com
    *メールでお申し込みされる場合は、来られる方の
     お名前と所属、連絡先電話番号かメールアドレス
     を記載してください。
    *お申し込みは3月23日までとさせていただきます。
     

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コアの会:慈恵クリニックで開催される勉強会です。
コはこの世のこと、アはあの世のこと、そしてコアは英語で
核心という意味があります。

私たちが生きている現実的な世界とスピリチュアルな
領域も含めて、健康について必要なことを深く勉強し、より
健康的な人生を歩んでいけるお手伝いをしたいと思っていま
す。
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次回学習会の開催は未定
決定次第お知らせします。
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2011年2月17日木曜日

私の歴史(2)~心療内科から緩和ケアへ

平成14年8月末のある日の夜、突然自宅に電話がかかってきた。
関西医大心療内科の中井教授からだった。
電話の内容はこうだった。
その年の7月に彦根市立病院がリニューアルオープンし、
その目玉として緩和ケア病棟が新設されたのだが、
そこに関西医大から、期待を一身に背負って派遣された医者が
一ヶ月もしないうちにダウンしてしまったのだという。
何とかしてもらわないと困ると院長に言われ
困った教授が白羽の矢を立てたのが私だった。

私は心療内科時代からがんの患者さんにはとても興味を持っていた。
特にがんの自然治癒にはすこぶる関心があった。
どうしたら見捨てられたがんの患者さんを救ってあげられるか、
そんなことを私は学生時代からずっと思っていた。

実は以前にも教授に緩和ケアに行ってもらえないかと頼まれたことがあった。
結局その話は白紙撤回になったのだが、
その時に緩和ケアについてはずいぶんと考えた。
最初は緩和ケアなどに全く興味はなかった。
自分はがんを治すことに力を注ぎたいと思っているのに、
死んでもらうことに力を注ぐなんて全く思ってもみなかった。
しかし緩和ケアに行かざるを得ないというのであれば、
何とかそこに意味を見出さなくてはならなかった。

何冊か本を読んでいるうちに
帯津先生とホスピス医の山崎章郎先生の対談本に出くわした。
この本を読んで気づいたのは、
帯津三敬病院の入院患者さんは、
緩和ケア病棟に入院している患者さんとあまり変わらないということだった。
帯津三敬病院に入院している患者さんの8割はがん患者さんだ。
末期患者も多く、実際3日に1人の割合で患者さんが亡くなるという。
これはほとんど緩和ケア病棟と同じ状況だ。
異なることと言えば、代替療法を駆使しているか否かという点だ。

ただ山崎先生も、緩和ケアでも患者さんに希望を持ってもらうという意味で
代替療法は重要だと言っていた。
この本を読んで気づいた。
そうだ、緩和ケア病棟で帯津三敬病院でやっているようなことをしたらいいんだと。
ちょっと緩和ケアに関心が持てた。やってもいいかなとも思った。

もっとも、私が一番関心を持っているのは心の治癒力だ。
それをうまく引きだすことで、
がんの進行抑制や治癒をもたらす可能性はそれなりにあると思っている。
そのための手段として食事や運動、代替療法をうまく利用する。
ただ、そこにはコミュニケーションが重要な役割を果たしている。
これが私の考えの中心にある核の部分だ。

当然のことながら、その対象となるのは
比較的元気ながん患者さんであり、
亡くなりつつあるがん患者さんではない。
だから、緩和ケアに行ってもいいかなとは思っても
緩和ケアに骨を埋めるつもりはなかった。

ただ、緩和ケアに行くことにより、
心療内科時代にはほとんどかかわることができなかったがん患者さんと
毎日かかわることができるようになる。
当然のことながら、がんに関する知識や技術もある程度身につく。
緩和ケアでがん患者さんと関わる経験は
自分が将来、本当にやりたいと思っていることをするためにも
とても役立つと思った。

そのような理由から
いつしか緩和ケア医になってもいいなあという思いが生まれていた。
しかし最初の緩和ケアへの赴任の話はなくなったので、
その後もしばらく心療内科を続けることになった。
しかし、次第に心療内科への興味が薄れ、閉塞感を感じるようになり、
何とか、新天地に羽ばたきたいという思いが日に日に強くなっていた。

そんな折りに、中井教授からの電話であった。
教授は、嫌なら断ってもいいと前置きをしたあとに話をし始めた。
しばらく考える猶予をくれるとも言っていた。
しかし私は二つ返事で引き受けた。
これからは本当にやりたいことの第一歩が踏み出せると思うとワクワクした。
そしてついに私は新たな希望を胸に、彦根市立病院へ赴任した。
電話をもらった2ヶ月後のことだった。
To be continued
http://holicommu.web.fc2.com/10月27日のブログより転載)

2011年2月5日土曜日

2月6日ホリスティック概論セミナー開催♪

今日は立春。
旧暦のお正月です。
暖かな気持ちよい小春日和になりましたね(*^_^*)

さて、今週日曜日に
NPO法人ホリスティック医学協会関西支部主催の
「ホリスティック概論セミナー」を開講します。

第1部では協会理事で
大阪市立総合医療センター耳鼻咽喉科部長の
愛場庸雅先生が
「ホリスティック医学の見方・考え方」をテーマに
ホリスティック医学って何?という
基礎的な概論についての講座を行います。

第2部は
アロマセラピストの宮里文子さんの
「緩和ケアにおけるホリスティックアロマセラピー」

先日のテレビ番組『アンビリバボー』でも大きく取り上げられた
絵本『りなちゃんきいて』の制作の秘話も
お話くださるそうです。

どなたでもご参加いただけます。
お目にかかれますことを楽しみにしています♪


◆平成23年2月6日(日)
◆第一部 13:00~14:30 
◆第二部 14:45~15:45 
◆質疑・応答 15:45~
◆場所:関西医科大学(京阪電車「滝井駅」徒歩2分)  1号館第一講堂2F
◆参加費:会員2,000円/一般 3,000円   ■6才以下のお子様の入場できません。

◆セミナー終了後、懇親会を開催いたします。参加費は無料ですので是非ご参加ください。

●原則として申し込みは不要です。
詳しくはホリ協関西支部ホームページへ→

http://kansai-holis.blogspot.com/

2011年2月1日火曜日

EBMとホリスティック part3


実は、医療現場での判断は、薬の「効果」だけでなされるわけではない。

例えばこの病気が、仮に、全く薬を飲まなくても20%は自然に治る病気だとしたら、医者や患者はどうするだろうか?

さらに、ここで、Aには重い副作用があることがわかったとしよう。その副作用は確率50%で出るとしたら、どうなるだろう。(抗がん剤の副作用の頻度はもっと高い。程度にもよるが)
改善がみられて、副作用のない人は36%(Aのプラシーボ効果をひくと21%まで下がる)、
逆に副作用が出てかつ効果のない、気の毒な人は15%である。
プラシーボでは副作用は出ないはずだから、30%は実害なく改善する。
(実験上は二重盲検だから、プラシーボを飲んでいても、プラシーボのプラシーボ効果で副作用が出るかもしれないのだが、・・ああややこしい)

これらの数字を並べて見ていると、Aは本当に価値の高い薬と言えるのだろうか。

逆に、仮にBは人畜無害で、ごく軽い副作用を0.5%にしか起こさないとしたら、A,Bどっちの薬を飲むのが、本当に得策なのだろうか。

結局、この薬を飲むかどうかの判断は、言ってみれば賭けである。いろんなデータの結果に基づいて、医者と患者が検討し、合意してなされるのが本当である。

実際の臨床現場では、この効果や副作用以外にも、いろんな要素、例えばどの程度深刻な病気なのかとか、薬の値段とか、いつまで飲み続けるとか、患者が薬をきちんと飲めるかどうかとか、そんな複雑で多くの要因をまるごと含めて考えて、決断を下さなければならない。

EBMが大事とはいえ、実際に、エビデンス=即、治療ガイドラインにならないのはそういう事情がある。
各種のガイドラインにも、たいてい、「推奨はするが、個々の事情に応じて、医師の裁量で柔軟に判断すべき・・」などと書いてある。

医療はそれだけあいまいなものなのだ。

ホリスティックな考え方とは、このあたりのことも全て含めた考え方である。
実験結果が全てではない。いろんな事情や状況をすべて含めて考えるという事である。

実験結果は重要な要素だが、それを絶対視せず、公平な立場で判断するのが科学的な姿勢であり、それを適切に利用するのが医学と医療のあり方だ。

ホリスティックは、決して非科学的な考え方ではない。むしろ、非常に科学的で公平な見方をしている。
さらにその上に、科学では割り切れない色々な要因にも目を向け、極めて広い視野から物事を判断する考え方である。

つまり、医療の現場は、そこにエビデンスのあるなしにかかわらず、常にホリスティックなのだ。

愛場庸雅